衆院選勝利に政治生命を賭けると公言している民主党の小沢一郎代表は、この一年あまり、国会内での仕事はそこそこにして全国行脚による地方票のてこ入れに余念がなかった。昨年七月の参院選大勝にも、自らの地方回りが果たした役割が大きいと自負しているからだ。小沢氏が照準を合わせているのは、民主党左派の強力な支持基盤である連合傘下の労働組合票と農村票だ。特に最近の小沢氏は、地方に出ても、自民党幹部らのような街頭演説や大ホールでの講演に労力を費やすことは少なくなった。むしろ、労組幹部との懇談や農村地帯訪問に力を入れている。

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