「クリントン図書館」が公開したエリツィン独白「プーチンは狂信主義者」

執筆者:名越健郎 2018年9月6日
エリア: 北米 ヨーロッパ
1999年12月31日、クレムリンで言葉を交わすエリツィン露大統領(左)とプーチン首相(いずれも当時)。この日、エリツィン大統領はその職を辞した (C)AFP=時事

 

 米アーカンソー州リトルロックにある「クリントン大統領図書館」はこのほど、ビル・クリントン元米大統領が在任中にボリス・エリツィン露大統領(当時)と行った会談記録など約1000ページの機密指定を解除し、ネット上で公開した

 米露協調時代に個人的親交を重ねた両首脳は、1993~99年の7年間に計18回の会談、56回の電話協議を行っており、その記録が解禁となった。ウラジーミル・プーチン露大統領の後継指名に関するやりとりもあり、ロシア側は一方的な公開に反発している。唐突な文書公開は、プーチン政権へのクリントン夫妻の抵抗ともとれる。

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執筆者プロフィール
名越健郎(なごしけんろう) 1953年岡山県生まれ。東京外国語大学ロシア語科卒業。時事通信社に入社、外信部、バンコク支局、モスクワ支局、ワシントン支局、外信部長、編集局次長、仙台支社長を歴任。2011年、同社退社。拓殖大学海外事情研究所教授。国際教養大学特任教授を経て、2022年から拓殖大学特任教授。著書に、『秘密資金の戦後政党史』(新潮選書)、『ジョークで読む世界ウラ事情』(日経プレミアシリーズ)、『独裁者プーチン』(文春新書)など。
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