「イノベーション」の気概を捨てた「日本製造業」に復活はあるか

かつて、日本製テレビは世界を席巻したが……(C)時事

 

 21世紀初頭までモノづくりへのこだわりを世界の産業界で最も強く持っていたのは、日本企業だっただろう。より優れた機能を持った製品、消費者をあっと言わせる製品、細部まで気持ちのこもった製品をつくっていたのは日本企業だった。

 だが、中国、韓国、台湾メーカーなどとの競争激化で、日本メーカーは製品での競争よりも、素材、デバイスでの戦いに軸足を踏み換えた。製品が「コモディティ化」すればコストでかなわない、技術進化はもう起きないという言い訳だった。パソコン、薄型テレビ、スマホなど撤退は続いた。

フォーサイト最新記事のお知らせを受け取れます。
この記事をSNSにシェアする
執筆者プロフィール
後藤康浩 亜細亜大学都市創造学部教授、元日本経済新聞論説委員・編集委員。 1958年福岡県生まれ。早稲田大政経学部卒、豪ボンド大MBA修了。1984年日経新聞入社。社会部、国際部、バーレーン支局、欧州総局(ロンドン)駐在、東京本社産業部、中国総局(北京)駐在などを経て、産業部編集委員、論説委員、アジア部長、編集委員などを歴任。2016年4月から現職。産業政策、モノづくり、アジア経済、資源エネルギー問題などを専門とし、大学で教鞭を執る傍ら、テレビ東京系列『未来世紀ジパング』ナビゲーター、ラジオ日経『マーケットトレンド』などテレビ、ラジオに出演。講演や執筆活動も行っている。著書に『ネクスト・アジア』『アジア力』『資源・食糧・エネルギーが変える世界』『強い工場』『勝つ工場』などがある。
クローズアップ
comment:2
icon
  • 記事の閲覧、コメントの投稿には、会員登録が必要になります。
フォーサイトのお申し込み
クローズアップ
  • 24時間
  • 1週間
  • f
  • 最新コメント
  • 最新トピック
  • 新着
  • 高評価
  • コメント数順
back to top