灼熱 評伝「藤原あき」の生涯

灼熱――評伝「藤原あき」の生涯(36)

執筆者:佐野美和 2019年3月24日
エリア: ヨーロッパ 日本
若き日の藤原義江。撮影年不詳だが、撮影者は第2次世界大戦時、米日系人収容所で隠し持っていたレンズでカメラを作り、密かに収容所で暮らす日系人を撮影していたことで知られる写真家の宮武東洋(下関市「藤原義江記念館」提供、以下同)

 ある日の夕方、義江はロンドンに着いた。

 ミラノでさよならした喜波貞子(きわていこ)への未練しかない。自分がテナーになりたくて勉強と仕事を求めて洋行してきたのに、成功している喜波から離れられないのは自分の才能に自信がないからなのかと自問自答する。

 そんな時、生まれたばかりの洋太郎が夭折したことを知った。自分も悲しかったが、文子が受けている悲しみを思うと前に進めないくらい落ち込んでくる。

フォーサイト最新記事のお知らせを受け取れます。
この記事をSNSにシェアする
執筆者プロフィール
佐野美和 政治キャスター。東京都八王子市出身。株式会社チェリーブロッサムインターナショナル代表取締役。大学在学中、フジテレビの深夜番組として知られる『オールナイトフジ』のレギュラーメンバー「オールナイターズ」の一員として活躍した。1992年度ミス日本に選ばれる。TBSラジオのパーソナリティ、TBSラジオショッピングの放送作家を経て、1995年から2001年まで八王子市議会議員として活動。以後はタレントとしてテレビ出演のほか、講演会も精力的に行う。政治キャスターとしてこれまで600人以上の国会議員にインタビューしている。主な書籍に『アタシ出るんです!』(KSS出版)、『あきれたふざけた地方議員にダマされない!』(牧野出版)などがある。
クローズアップ
キャリア決済のお申し込み
フォーサイトのお申し込み
クローズアップ
  • 24時間
  • 1週間
  • f
back to top