与野党「連立工作」が蠢くインド総選挙「直前情勢」

執筆者:緒方麻也 2019年4月10日
エリア: アジア
下院勢力図(筆者作成、以下同)

 

 5年に1度のインド総選挙の投票がいよいよ4月11日から始まる。「改革」と「成長」を求める若者や都市住民らの圧倒的支持により、2014年の前回選挙で圧勝した現与党「インド人民党(BJP)」とその友党が、地方政治家から大国インドの首相に駆け上がったナレンドラ・モディ首相の下で続投を賭けて挑む。

 今回初めて国政選挙に投票する18~22歳の「ファーストタイム・ボーター」約8400万人を含めた有権者は、約9億人。警備などの都合で、地域ごとに7回に分けて投票を実施する。全国103万カ所の投票所には電子投票機(EVM)がほぼ100%設置され、字が読めない人でも政党のシンボルマークを頼りにボタンを押して投票できる。開票は5月23日、半日程度で大勢が判明する。

カテゴリ: 政治 社会
フォーサイト最新記事のお知らせを受け取れます。
執筆者プロフィール
緒方麻也(おがたまや) ジャーナリスト。4年間のインド駐在を含め、20年にわたってインド・パキスタンや南アジアの政治・経済の最前線を取材、分析している。「新興国において、経済成長こそがより多くの人を幸福にできる」というのが信条。
  • 24時間
  • 1週間
  • f
back to top