世界漫遊「食考学」の旅 (18)

【ミャンマー】茶を「食べ」ながらスー・チーを語る人々 

執筆者:野嶋剛 2019年4月12日
タグ: 中国 台湾 日本
エリア: アジア
お茶を食べる「お茶受け」(筆者提供、以下同)

 

 滞在中、何度、ミャンマーの茶店で時間を潰しただろうか。

 海外出張の取材というのは、なかなか骨が折れる仕事だ。日本であれば、取材を終えたら自宅に戻ったりして休憩できる。しかし出張先だと、取材と取材との間が空いてしまったとき、どこかで時間を潰すしかない。とはいえ、都合よく体を休めてくつろげる場所があるかというと、そうではない。特に海外では、居心地のいいカフェを探すだけで一苦労だ。

 その点、ミャンマーではまったくと言っていいほど、苦労しなかった。それは街の至るところに、ほとんどブロックごとに、大なり小なりの茶店があるからだ。

カテゴリ: 社会 カルチャー
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執筆者プロフィール
野嶋剛(のじまつよし) 1968年生れ。ジャーナリスト。上智大学新聞学科卒。大学在学中に香港中文大学に留学。92年朝日新聞社入社後、佐賀支局、中国・アモイ大学留学、西部社会部を経て、シンガポール支局長や台北支局長として中国や台湾、アジア関連の報道に携わる。2016年4月からフリーに。著書に『イラク戦争従軍記』(朝日新聞社)、『ふたつの故宮博物院』(新潮選書)、『謎の名画・清明上河図』(勉誠出版)、『銀輪の巨人ジャイアント』(東洋経済新報社)、『ラスト・バタリオン 蒋介石と日本軍人たち』(講談社)、『認識・TAIWAN・電影 映画で知る台湾』(明石書店)、『台湾とは何か』(ちくま新書)、『タイワニーズ 故郷喪失者の物語』(小学館)、『なぜ台湾は新型コロナウイルスを防げたのか』(扶桑社新書)など。訳書に『チャイニーズ・ライフ』(明石書店)。最新刊は『香港とは何か』(ちくま新書)。公式HPは https://nojimatsuyoshi.com
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