(1)談話で「非難」「否定」「威嚇」

執筆者:平井久志 2019年12月29日
エリア: アジア 北米
どちらが「待つ」立場なのか (C)EPA=時事

 

 北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は、今年4月の最高人民会議で行った施政演説で、米国に「新たな計算法」を求めながら「いかにせよ、今年末までは忍耐心を持って米国の勇断を待つであろう」と述べた。そして今、金党委員長が期限を切った「年末」を迎えた。

党中央委第7期第5回総会を開催

 朝鮮労働機関紙『労働新聞』は12月29日、朝鮮労働党中央委員会第7期第5回総会が同28日に招集されたと報じた。同紙はこの日の会議を「第1日会議」としており、中央委総会は29日も続いているとみられ、同総会で行われた金党委員長の報告内容や、党中央委総会の具体的な決定などについては報じていない。党中央委総会の決定は30日以降に発表されるとみられる。

カテゴリ: 政治 軍事・防衛
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執筆者プロフィール
平井久志(ひらいひさし) ジャーナリスト。1952年香川県生れ。75年早稲田大学法学部卒業、共同通信社に入社。外信部、ソウル支局長、北京特派員、編集委員兼論説委員などを経て2012年3月に定年退社。現在、共同通信客員論説委員。2002年、瀋陽事件報道で新聞協会賞受賞。同年、瀋陽事件や北朝鮮経済改革などの朝鮮問題報道でボーン・上田賞受賞。 著書に『ソウル打令―反日と嫌韓の谷間で―』『日韓子育て戦争―「虹」と「星」が架ける橋―』(共に徳間書店)、『コリア打令―あまりにダイナミックな韓国人の現住所―』(ビジネス社)、『なぜ北朝鮮は孤立するのか 金正日 破局へ向かう「先軍体制」』(新潮選書)『北朝鮮の指導体制と後継 金正日から金正恩へ』(岩波現代文庫)など。
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