「新型コロナ恐慌」で中国経済「3月初旬」最大危機

執筆者:後藤康浩 2020年3月2日
カテゴリ: 政治 経済・ビジネス
エリア: アジア 北米
WHO(世界保健機構)のテドロス事務局長ともども当初は「心配ない」と高を括っていたが、いまや政権最大の危機を迎えている(C)AFP=時事
 

 中国の「新型コロナウイルス」感染は、習近平政権の強権的な押さえ込みで、拡大ペースが落ちてきた。早めの春到来で気温が上がってウイルスの活動が低下すれば、3月中旬にも山場は越えるだろう。

 だが、感染拡大阻止優先で脇に置かれていた経済は、重篤な状態に陥っている。

 ヒト、モノの動きが止まり、「売り上げゼロ」企業が続出しているからだ。

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執筆者プロフィール
後藤康浩(ごとうやすひろ) 亜細亜大学都市創造学部教授、元日本経済新聞論説委員・編集委員。 1958年福岡県生まれ。早稲田大政経学部卒、豪ボンド大MBA修了。1984年日経新聞入社。社会部、国際部、バーレーン支局、欧州総局(ロンドン)駐在、東京本社産業部、中国総局(北京)駐在などを経て、産業部編集委員、論説委員、アジア部長、編集委員などを歴任。2016年4月から現職。産業政策、モノづくり、アジア経済、資源エネルギー問題などを専門とし、大学で教鞭を執る傍ら、テレビ東京系列『未来世紀ジパング』などにも出演していた。現在も幅広いメディアで講演や執筆活動を行うほか、企業の社外取締役なども務めている。著書に『アジア都市の成長戦略』(2018年度「岡倉天心記念賞」受賞/慶應義塾大学出版会)、『ネクスト・アジア』(日本経済新聞出版)、『資源・食糧・エネルギーが変える世界』(日本経済新聞出版)、『アジア力』(日本経済新聞出版)、『強い工場』(日経BP)、『勝つ工場』(日本経済新聞出版)などがある。
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