
撮影年不詳ながら、義江との離婚、独り立ちを決意した頃のあき(自伝『ひとり生きる』(ダヴィッド社、1956年より)
藤原あきはその半生で様々な扉を開いてきた。
第1の扉は、妾腹の娘に生まれるも裕福で何不自由のない生活から一転、満16歳で眼科医の宮下左右輔のもとに嫁にやられ、2人の娘に恵まれるも家を飛び出してしまう。
第2の扉は、『我らのテナー』で売り出し中の藤原義江に熱を上げ相思相愛となり、宮下と離婚後、義江を追ってイタリアに行き、のちに結婚する。
第3の扉は、義江が旗揚げした『藤原歌劇団』を切り盛りしながら、妻、母としての生活。

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