【緊急提言】「文化外交」の観点から「五輪延期」いますぐ日本が決断を

苦渋の決断になるが、先駆けてこそ意味がある(C)EPA=時事
 

 筆者は国際関係論を専門としており、最近では、価値の交流を含む広義の「文化外交」に取り組んでいる。以下は、その立場からの提言である。

 新型コロナウイルスが世界で、とりわけ最近は欧米で猛威を振るっており、今や「グローバルイシュー」となっている。

 無論、日本でも感染の拡大はまだ抑え込めておらず、終息の見通しも立たない状況であるが、そうした世界的緊急事態であればこそ、日本の方が積極的にグローバルイシューに正面から取り組む姿勢を見せるべきではないか。

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執筆者プロフィール
渡邊啓貴(わたなべひろたか) 帝京大学法学部教授。東京外国語大学名誉教授。1954年生れ。慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程・パリ第一大学大学院博士課程修了、パリ高等研究大学院・リヨン高等師範大学校・ボルドー政治学院客員教授、シグール研究センター(ジョージ・ワシントン大学)客員教授、外交専門誌『外交』・仏語誌『Cahiers du Japon』編集委員長、在仏日本大使館広報文化担当公使(2008-10)を経て現在に至る。著書に『ミッテラン時代のフランス』(芦書房)、『フランス現代史』(中公新書)、『ポスト帝国』(駿河台出版社)、『米欧同盟の協調と対立』『ヨーロッパ国際関係史』(ともに有斐閣)『シャルル・ドゴ-ル』(慶應義塾大学出版会)『フランス文化外交戦略に学ぶ』(大修館書店)『現代フランス 「栄光の時代」の終焉 欧州への活路』(岩波書店)など。最新刊に『アメリカとヨーロッパ-揺れる同盟の80年』(中公新書)がある。
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