岩瀬昇のエネルギー通信
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「需要回復」「生産減少」で「油価上昇基調」は安定するか

経済活動が再開し、こうした渋滞も復活すれば油価も……(写真はイメージです)
思えば4年前の2016年1月、「NYMEX」(New York Mercantile)のWTI(West Texas Intermediate)原油が30ドル割れを記録した。
そして今、ふたたび30ドルが1つの目安となっているという。
この4年間を簡単に振り返ってみよう。
2016年1月、WTIが30ドル割れを記録したのは、筆者の処女作となる『石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか』(文春新書、2014年9月)を書き終えて、日本人のエネルギーリテラシーが低いのはなぜなのだろう、そもそも日本はどのような石油政策を採って来たのだろうかと疑問に思い、明治以降の歴史と実態を1年ほどかけて紐解いて書いた『日本軍はなぜ満洲大油田を発見できなかったのか』(文春新書、2016年1月)が書店に並ぶ直前だった。

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