市場から追い出されている「米国産LNG」の苦境

執筆者:岩瀬昇 2020年6月17日
去年の今頃はトランプ大統領も強気だったが(東京湾を航行するLNG船)
 

 6月15日の朝、「米国産LNGの輸出量が激減している」と報じている『フィナンシャル・タイムズ』(FT)の記事を読んでいて、

「東芝さん、良かったね」

 と独り言を呟いていた。

 一時は「1兆円の損失」とまで「誤解」されていた「東芝」の米国LNG事業については、本欄『2030年には「世界最大輸入国」になる「中国」の「LNG」事情』(2018年2月14日)の中で、「加工権」を「プロ」に転売すれば損失は「1兆円」にはならない、それより、そもそも取り上げた戦略的意図と、その後の対処策について疑問がある、と指摘したとおりだ。

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執筆者プロフィール
岩瀬昇 1948年、埼玉県生まれ。エネルギーアナリスト。浦和高校、東京大学法学部卒業。71年三井物産入社、2002年三井石油開発に出向、10年常務執行役員、12年顧問。三井物産入社以来、香港、台北、2度のロンドン、ニューヨーク、テヘラン、バンコクの延べ21年間にわたる海外勤務を含め、一貫してエネルギー関連業務に従事。14年6月に三井石油開発退職後は、新興国・エネルギー関連の勉強会「金曜懇話会」代表世話人として、後進の育成、講演・執筆活動を続けている。著書に『石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか?  エネルギー情報学入門』(文春新書) 、『日本軍はなぜ満洲大油田を発見できなかったのか』 (同)、『原油暴落の謎を解く』(同)、最新刊に『超エネルギー地政学 アメリカ・ロシア・中東編』(エネルギーフォーラム)がある。
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