新・日本人のフロンティア (7)

コロナ禍における「4つのチャレンジ」(上)

執筆者:北岡伸一 2020年7月11日
タグ: 日本
エリア: その他
ブラジル向けにオンラインで日本語教育を続ける一時帰国中の協力隊員(JICA提供、以下同)

 

 国際協力機構(JICA)の活動は、海外と日本を頻繁に往復することが基本である。それができなくなったのは、大きな打撃である。

 その中でJICAが何をしているか、紹介してみたい。

3月から始めたコロナ対応

 JICAの「新型コロナウイルス」に関する当初の対応は、他の政府関係機関とほぼ同じで、JICA主催のイベントや会議の中止(2月19日)、時差出勤・在宅勤務の積極的・弾力的活用の開始(2月21日)、国内・海外出張の原則延期(2月28日)などであった。

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執筆者プロフィール
北岡伸一(きたおかしんいち) 東京大学名誉教授。1948年、奈良県生まれ。東京大学法学部、同大学院法学政治学研究科博士課程修了(法学博士)。立教大学教授、東京大学教授、国連代表部次席代表、国際大学学長等を経て、2015年より国際協力機構(JICA)理事長、2022年4月よりJICA特別顧問。2011年紫綬褒章。著書に『清沢洌―日米関係への洞察』(サントリー学芸賞受賞)、『日米関係のリアリズム』(読売論壇賞受賞)、『自民党―政権党の38年』(吉野作造賞受賞)、『独立自尊―福沢諭吉の挑戦』、『国連の政治力学―日本はどこにいるのか』、『外交的思考』、『世界地図を読み直す』など。
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