新・日本人のフロンティア (11)

トランプ大統領の「世紀のディール」とパレスチナの苦悩

執筆者:北岡伸一 2021年3月11日
エリア: アジア 中東
東エルサレム北部の様子。手前がパレスチナ人地区で、横断する分離壁の向こうがイスラエル人入植地だ (C)AFP=時事
 

トランプ前大統領が「世紀のディール」と呼んだ中東和平案は、イスラエルを利するばかりでパレスチナには到底受け入れがたいものでした。イスラエルの圧迫が続く中、それでも生き残りを模索するパレスチナ。そのような状況下で、日本は何ができるのでしょうか。

 2020年2月にパレスチナを訪問した。以前にも2度来たことがあるが、JICA(国際協力機構)の理事長としては初めてである。

カテゴリ: 政治 経済・ビジネス
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執筆者プロフィール
北岡伸一(きたおかしんいち) 東京大学名誉教授。1948年、奈良県生まれ。東京大学法学部、同大学院法学政治学研究科博士課程修了(法学博士)。立教大学教授、東京大学教授、国連代表部次席代表、国際大学学長等を経て、2015年より国際協力機構(JICA)理事長、2022年4月よりJICA特別顧問。2011年紫綬褒章。著書に『清沢洌―日米関係への洞察』(サントリー学芸賞受賞)、『日米関係のリアリズム』(読売論壇賞受賞)、『自民党―政権党の38年』(吉野作造賞受賞)、『独立自尊―福沢諭吉の挑戦』、『国連の政治力学―日本はどこにいるのか』、『外交的思考』、『世界地図を読み直す』など。
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