「平和構築」最前線を考える
「平和構築」最前線を考える (24)

アフリカ政策が示すバイデン政権「価値観外交」「対テロ戦争」の現実的バランス

執筆者:篠田英朗 2021年4月8日
エリア: 北米 アフリカ
人権を重視しつつ、バランスのとれた外交を進めつつある (C)EPA=時事
外交通と言われるバイデン大統領。理念を重視し、国際協調を図っていこうとする姿勢は、特に対アフリカにおいて顕著に表れている。その中身はいったいどのようなものなのか――。

 

 アメリカのジョー・バイデン政権は、人権を重視した外交を進める方針をとっている。

 アントニー・ブリンケン国務長官が中国側に厳しい言葉を投げつけたアラスカ会談は、世界中のメディアで大きく報道されたが、それは冒頭でウイグルやチベットの人権問題を持ち出したからだった。人権を旗印にして、「民主主義vs.専制主義」の世界観で、米中対立の時代に臨む方針表明だったと言える。

 ミャンマー情勢についても、バイデン政権は、一連の制裁措置をはじめとする積極的な施策をとってきている。ミャンマー問題での国連安全保障理事会での米英と中露の対立は、現在の国際社会を象徴する図式だ。

カテゴリ: 政治 軍事・防衛
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執筆者プロフィール
篠田英朗 東京外国語大学大学院総合国際学研究院教授。1968年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業、同大学大学院政治学研究科修士課程、ロンドン大学(LSE)国際関係学部博士課程修了。国際関係学博士(Ph.D.)。国際政治学、平和構築論が専門。学生時代より難民救援活動に従事し、クルド難民(イラン)、ソマリア難民(ジブチ)への緊急援助のための短期ボランティアとして派遣された経験を持つ。日本政府から派遣されて、国連カンボジア暫定統治機構(UNTAC)で投票所責任者として勤務。ロンドン大学およびキール大学非常勤講師、広島大学平和科学研究センター助手、助教授、准教授を経て、2013年から現職。2007年より外務省委託「平和構築人材育成事業」/「平和構築・開発におけるグローバル人材育成事業」を、実施団体責任者として指揮。著書に『平和構築と法の支配』(創文社、大佛次郎論壇賞受賞)、『「国家主権」という思想』(勁草書房、サントリー学芸賞受賞)、『集団的自衛権の思想史―憲法九条と日米安保』(風行社、読売・吉野作造賞受賞)、『平和構築入門』、『ほんとうの憲法』(いずれもちくま新書)、『憲法学の病』(新潮新書)など多数。
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