IEA「2050年排出ネットゼロ」工程表の衝撃的内容

『Net Zero by 2050 – A Roadmap for the Global Energy Sector』で前提とされる社会とは

執筆者:岩瀬昇 2021年5月24日
タグ: 菅義偉 日本
エリア: その他
IEAが持つ世界のエネルギー政策への影響力は強まっている
IEAは5月18日、2050年までに世界の温室効果ガス排出量をネット(実質)ゼロにする工程表を発表した。ここで前提となるのは、まだ存在しない技術や人の「行動変容」までも織り込んだ、エネルギーシステムに衝撃的な変革が実現された社会だ。日本の認識とのギャップはあまりにも大きい。

 筆者が代表世話人を務めている「新興国」と「エネルギー」をキーワードとしている異業種勉強会「金曜懇話会」には、様々なバックグラウンドを持った、多様な会員が集まっている。中には「IEA(国際エネルギー機関)」に出向勤務したことがある会員もおり、偶数月に開催している例会で一度「経験談」を話してもらったことがある。

 興味深い裏話も種々あったが、筆者が今でも記憶しているのは、現在の事務局長(Executive Director)ファテイ・ビロルの就任が決まったとき「IEA」職員はこぞって喜んだ、というエピソードだ。

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執筆者プロフィール
岩瀬昇 1948年、埼玉県生まれ。エネルギーアナリスト。浦和高校、東京大学法学部卒業。71年三井物産入社、2002年三井石油開発に出向、10年常務執行役員、12年顧問。三井物産入社以来、香港、台北、2度のロンドン、ニューヨーク、テヘラン、バンコクの延べ21年間にわたる海外勤務を含め、一貫してエネルギー関連業務に従事。14年6月に三井石油開発退職後は、新興国・エネルギー関連の勉強会「金曜懇話会」代表世話人として、後進の育成、講演・執筆活動を続けている。著書に『石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか?  エネルギー情報学入門』(文春新書) 、『日本軍はなぜ満洲大油田を発見できなかったのか』 (同)、『原油暴落の謎を解く』(同)、最新刊に『超エネルギー地政学 アメリカ・ロシア・中東編』(エネルギーフォーラム)がある。
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