
その場しのぎの“泥縄貧乏”が構造的に日本を危機に弱い国にしている(羽田空港で検査の様子を視察する菅義偉首相) ⓒ時事
平時不作為体制が“泥縄貧乏”の危機対応を生む
菅義偉首相の退陣は、1年前の安倍晋三首相の辞任同様、コロナ危機の下、日本の政治指導者が政府の危機管理体制不全と国民との信頼関係の欠如と自身の肉体的あるいは政治的な極度のストレスを克服できないまま「泥縄」の対応を重ねた挙句、退場を迫られた、すなわち国家的危機における危機管理の失敗の帰結でもある。

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