なぜアフガンに自衛隊を派遣しなければならなかったのか(上)

2003年11月、アフガニスタン南東部パクティア州の州都ガルデズで行われた武装解除の式典。戦車上から警備するのは国軍兵だ。筆者はこの武装解除事業で陣頭指揮を執った (C)AFP=時事
決定過程と結果についてさまざまな評価のある、自衛隊のアフガニスタン派遣。その本来の目的は邦人保護以上に、命がけで日本に協力したアフガン人の救出にあった。“紛争解決請負人”が語る裏面とは。

 タリバンの攻勢によるカブール陥落を受けて、日本政府が行ったアフガニスタンへの自衛隊派遣は、実は保護すべき邦人がいない、いても数名でしかないことが事前にわかっていたミッションだった。しかも、米・NATO(北大西洋条約機構)軍が史上最大の撤退作戦を行っている中への自衛隊派遣が、超法規・超憲法的措置であったことは間違いない。

カテゴリ: 政治 軍事・防衛
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執筆者プロフィール
伊勢崎賢治 東京外国語大学大学院教授。1957年東京生まれ。内戦初期のシエラレオエネを皮切りにアフリカ3カ国で10年間、開発援助に従事し、その後、東ティモールで国連PKO暫定行政府の県知事を務め、再びシエラレオネへ。同じく国連PKOの幹部として武装解除を担当し内戦の終結に貢献する。その後、アフガニスタンにおける武装解除を担当する日本政府特別代表を務める。著書に『新国防論 9条もアメリカも日本を守れない』(毎日新聞出版)、『本当の戦争の話をしよう:世界の「対立」を仕切る』(朝日出版社)、『日本人は人を殺しに行くのか:戦場からの集団的自衛権入門』(朝日新書)、『武装解除』(講談社現代新書)、『テロリストは日本の「何」を見ているのか』(幻冬舎新書)、『文庫増補版 主権なき平和国家 地位協定の国際比較からみる日本の姿 』(布施祐仁氏との共著、集英社文庫)など。
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