今は塀の向こう……香港の友人たちを思う

執筆者:阿古智子 2021年12月14日
タグ: 香港 中国
エリア: アジア
彼らは声を奪われた(2019年8月に行われた逃亡犯条例改正への反対デモ)(C)EPA=時事
12月19日、香港で親中派の独占が確実な立法会選挙が行われる。国安法によって民主派は壊滅的な打撃を受けた。ある者は逮捕・収監され、ある者は海外へ逃れ、ある者は静かに身を潜める。北京オリンピックの外交ボイコットが焦点となる中、日本の姿勢が問われている。

 

次々に解散させられた市民団体

 1年前にはまだインターネットや電話で話ができた少なからぬ友人が、今は塀の向こうにいるか、塀の外にいても声を出せない状況に追い込まれている。

 日本でよく知られている周庭(アグネス・チョウ)は無許可集会を扇動した罪で約7カ月にわたって刑務所に収監され、6月12日に出所した。

 現在は日本のメディアの問い合わせにも応じず、友人たちとも距離を置いて静かに身を潜めている。国家安全維持法(国安法)で起訴される可能性も残ると言われる中、存在を示すことさえリスクになるからだ。

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カテゴリ: 政治
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執筆者プロフィール
阿古智子 1971年大阪府生まれ。東京大学大学院総合文化研究科教授。大阪外国語大学、名古屋大学大学院を経て、香港大学教育学系Ph.D(博士)取得。在中国日本大使館専門調査員、早稲田大学准教授などを経て、2013年より現職。主な著書に『貧者を喰らう国―中国格差社会からの警告』(新潮選書)、『超大国・中国のゆくえ5―勃興する「民」』(新保敦子と共著、東京大学出版会)など、近著に『香港 あなたはどこへ向かうのか』(出版舎ジグ)。
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