1978年12月14日、西銘順治は復帰後3代目の沖縄県知事に就任した。12月19日の沖縄県議会での初の所信表明演説で西銘は、「超党派的立場」に立って「県民本位の県政」を行うと述べ、深刻な不況に対し、「当面県経済の浮揚策は財政主導で確保する必要があり、雇用吸収力の高い公共投資の拡大と基幹的公共事業の早期実現化を図る」と方針を示している¹。
西銘は、自身について「県民党」「超党派的立場」をしばしば強調した。それは、一つには、当時県議会において自民党は少数与党であり、多数を占める革新政党との協力が議会運営上不可欠だったことによる。
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