「捕虜カード」と色褪せた兵士の写真
この話は2年前、地方の新聞に載った一本の記事が始まりだった。
沖縄戦の生き残りだった、同県読谷村の比嘉(ひが)カマドさん(享年64)が保管していた「捕虜カード」。当時の米軍が、捕らえた住民らの氏名や国籍などの人定事項を記載した資料で、捕虜が自ら持ち続けていた例は珍しいと、研究者らを驚かせている。カマドさんは52年前に死去しているが、一人息子の盛勝(せいしょう)さん(83)が、「激戦を生き抜いた母が残した記録」として、このほど報道関係者らに公開した――。
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