※小泉悠氏・小谷賢氏の対談に編集・再構成を加えてあります。
元KGBの自尊心をくすぐる「チェーカー」
小泉 ロシアの情報機関の歴史を振り返ると、ウラジーミル・レーニンがつくった秘密警察組織「チェーカー(反革命・サボタージュ取締り全ロシア非常委員会)」が紆余曲折を経て内務人民委員部(NKVD)、さらにはKGBになり、現在は連邦保安庁(FSB)や対外情報庁(SVR)、ロシア連邦警護庁(FSO)といった機関に分かれていますが、彼らは自分たちのことを「チェーカー」「チェキスト」と呼びます。つまり、自分たちはレーニンのチェーカーに端を発する組織のコミュニティの人間なのだという意識が強い。

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