Weekly北朝鮮『労働新聞』
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1カ月ぶりの動静報道は「衛星」と「1周忌」(2023年5月14日~5月20日)

玄哲海人民軍元帥の墓前に花を手向ける、金正恩総書記(『わが民族同士』HPより)
5月17日付で、金正恩(キム・ジョンウン)総書記の動静報道が1カ月ぶりに見られた。「偵察衛星発射準備委員会の事業」を現地指導し、「米帝と南朝鮮傀儡悪党どもの反共和国対決策動が悪辣に加重されるほど、これを徹底的に抑制して国家を守護するためのわれわれの主権と正当防衛権はさらに堂々と、より攻勢的に行使される」と述べたことを報じたのである。「搭載準備が完了した軍事偵察衛星の1号機をご覧になった」との表現から、間もなく打ち上げられるものと考えらえる。なお、複数の写真から、今回も娘を同行させたことが判明しているが、活字では「お嬢さま」に言及していない。
18日付の1面下段では、金徳訓(キム・ドックン)内閣総理が中国の王亜軍駐朝大使と万寿台(マンスデ)議事堂で面会したことが写真入りで報じられた。王大使については、崔善姫(チェ・ソニ)外相が面会したことを9日付が写真入りで報じていた。核実験の強行で中朝関係が冷却化していた2017年までとは打って変わっての蜜月ぶりである。
『労働新聞』の報道ぶりとしてきわめて珍しかったのは、20日付である。玄哲海(ヒョン・チョレ)朝鮮人民軍元帥の1周忌に際して、金正恩氏が墓所に花束を捧げた様子が1面から2面の上段にかけて大きく報じられた。……

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