
メローニ政権は、言うこととすることがいつも少し違う――その手法は、少なくともこれまではうまくいっている[2025年4月9日、イタリア・ローマ](C)AFP=時事
欧州政治で近年生じた顕著な変化の一つは、イタリア首相ジョルジャ・メローニ(48)の台頭だろう。扱いが難しい米トランプ政権幹部らと対話できる関係を結び、ロシアに対しては毅然とした態度を示して世論を牽引する。国内でも、中道から右翼にまで広がる連立内閣を束ね、世論の支持を得て無難な政権運営を続けている。ドイツでショルツ政権が崩壊し、フランスのマクロン政権が少数与党となって四苦八苦する中で、「欧州で最も安定した政権はイタリア」という、かつてない現象を生み出した。

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