ブッシュ大統領のもとで政治的にも経済的にも大きな亀裂の入った米国。その「チェンジ(改革)」を委ねられたバラク・オバマ次期米国大統領の第一期(二〇〇九―一三年)を占ってみよう。フーバー大統領から一九三三年に大統領職を奪い取ったフランクリン・ルーズベルトの時代と対比されるほどの転機を迎えた米国なるがゆえに――オバマだからではなく、米国であるがゆえに、先行き予想されるシナリオは全世界を巻き込むものにならざるをえない。日本は米国に次ぐ経済規模を今日までとにもかくにも維持してきたのだから、米国の行方に深い関心を払わざるをえないのは当然だ。

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