「サウジアラムコ」の株式公開は2019年に延期されるのか

2016年4月に経済改革プラン「Saudi Vision 2030」を発表した副皇太子時代のムハンマド皇太子(C)AFP=時事

 

 サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマーン皇太子は、皇太子就任後初めての外国訪問としてエジプト・英国を往訪し、3月10日(土)に帰国した。

 英国ではエリザベス女王との昼食、チャールズ皇太子およびウィリアム王子との夕食、テリーザ・メイ首相との夕食など、手厚いもてなしを受けた。

 サウジ側には、昨年11月初めに腐敗容疑で200人に上る王族、官僚、ビジネス界のリーダーたちを拘束したことで失われた「投資先としての信頼性」を回復する狙いがあった。英国としては、EU離脱を睨み、金融中心地としての「シティ」の地位保持のためにも、サウジの世界最大国営石油会社「サウジアラムコ」(以下「アラムコ」)株の5%という「史上最大のIPO(新規株式公開)」を確保することがきわめて重要な課題となっている。

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執筆者プロフィール
岩瀬昇 1948年、埼玉県生まれ。エネルギーアナリスト。浦和高校、東京大学法学部卒業。71年三井物産入社、2002年三井石油開発に出向、10年常務執行役員、12年顧問。三井物産入社以来、香港、台北、2度のロンドン、ニューヨーク、テヘラン、バンコクの延べ21年間にわたる海外勤務を含め、一貫してエネルギー関連業務に従事。14年6月に三井石油開発退職後は、新興国・エネルギー関連の勉強会「金曜懇話会」代表世話人として、後進の育成、講演・執筆活動を続けている。著書に『石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか?  エネルギー情報学入門』(文春新書) 、『日本軍はなぜ満洲大油田を発見できなかったのか』 (同)、『原油暴落の謎を解く』(同)、最新刊に『超エネルギー地政学 アメリカ・ロシア・中東編』(エネルギーフォーラム)がある。
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