風が時間を
風が時間を(28)

まことの弱法師(28)

執筆者:徳岡孝夫 2018年8月11日
エリア: 北米 日本

 私を最も手古摺らせたのはShort Story Writingのゼミだった。つまり短編執筆である。ただ文学のゼミではないので小説ではなく、ノンフィクションの書き下ろしである。英語を喋るのでさえ少し構えてからというのに短編とはいえ文章を書いて読者に読んでもらうのは至難の業である。

 それだけではない。書いた原稿を売ってそれが掲載されればゼミの点数になるという。文章にはニュアンスや調子があり、日本語で考えそれを英語に翻訳した文章は読むに堪えないだろう。とにかく、まず書くテーマを考えることである。ただ書くための手引きはあった。Writer's Guideという本。

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執筆者プロフィール
徳岡孝夫 1930年大阪府生れ。京都大学文学部卒。毎日新聞社に入り、大阪本社社会部、サンデー毎日、英文毎日記者を務める。ベトナム戦争中には東南アジア特派員。1985年、学芸部編集委員を最後に退社、フリーに。主著に『五衰の人―三島由紀夫私記―』(第10回新潮学芸賞受賞)、『妻の肖像』『「民主主義」を疑え!』。訳書に、A・トフラー『第三の波』、D・キーン『日本文学史』など。86年に菊池寛賞受賞。
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