岩瀬昇のエネルギー通信 (74)

中国もついに見切りつけたか「ベネズエラ」経済危機の深刻度

すり寄ったけど、ソデにされてしまった(C)AFP=時事

 

 筆者が育った「三井物産」には伝説的な先輩が何人かいる。

 その1人がマレーシアのマハティール・モハマド元・現首相(1981~2003、2018~)に食い込んだ鈴木一正氏だ。三井物産クアラルンプール出張所勤務から始まり、それから30年以上もマレーシアに在住し、国家に多大なる貢献をなした鈴木氏は、1995年に日本人として初めて、マレーシア人でも数少ない「タン・スリ」の称号を得ている。社内でも「タン・スリ鈴木」と敬称されていた(『デイリー新潮』:「『日本人を裏切るな!』 92歳マハティール首相と日本の縁」2018年7月9日)。

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執筆者プロフィール
岩瀬昇(いわせのぼる) 1948年、埼玉県生まれ。エネルギーアナリスト。浦和高校、東京大学法学部卒業。71年三井物産入社、2002年三井石油開発に出向、10年常務執行役員、12年顧問。三井物産入社以来、香港、台北、2度のロンドン、ニューヨーク、テヘラン、バンコクの延べ21年間にわたる海外勤務を含め、一貫してエネルギー関連業務に従事。14年6月に三井石油開発退職後は、新興国・エネルギー関連の勉強会「金曜懇話会」代表世話人として、後進の育成、講演・執筆活動を続けている。著書に『石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか?  エネルギー情報学入門』(文春新書) 、『日本軍はなぜ満洲大油田を発見できなかったのか』 (同)、『原油暴落の謎を解く』(同)、最新刊に『超エネルギー地政学 アメリカ・ロシア・中東編』(エネルギーフォーラム)がある。
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