クリントン仲介「ボリス・リュウ」とオバマ反対「ウラジーミル・シンゾー」の違い

執筆者:名越健郎 2018年9月21日
エリア: 北米 ロシア 日本
1998年4月、静岡県川奈に到着したエリツィン大統領(左)と橋本龍太郎首相(右、いずれも当時)(C)時事

 

 ウラジオストクで9月10日に行われた安倍晋三首相とウラジーミル・プーチン露大統領の22回目の首脳会談は、北方領土問題でまたも進展がなかった。大統領はその2日後のパネル・ディスカッションで、前提条件なしの平和条約を年末までに締結するとの新提案を唐突に行い、日本側を翻弄した。

 首脳会談後の記者発表で、プーチン大統領は領土問題について「短期間で解決できると考えるのはナイーブだ」と強調。パネル・ディスカッションでは「ロシアにとって政治的、心理的に困難かつ敏感な問題だ」と述べ、早期解決の意思がないことを示唆した。島を返した場合に米軍が使用する可能性にも改めて言及している。

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執筆者プロフィール
名越健郎 1953年岡山県生れ。東京外国語大学ロシア語科卒業。時事通信社に入社、外信部、バンコク支局、モスクワ支局、ワシントン支局、外信部長を歴任。2011年、同社退社。現在、拓殖大学海外事情研究所教授。国際教養大学東アジア調査研究センター特任教授。著書に『クレムリン秘密文書は語る―闇の日ソ関係史』(中公新書)、『独裁者たちへ!!―ひと口レジスタンス459』(講談社)、『ジョークで読む国際政治』(新潮新書)、『独裁者プーチン』(文春新書)など。
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