
「ブラジルのトランプ」と呼ばれる極右候補者ジャイル・ボルソナロ下院議員
(C)AFP=時事
10月7日に迫ったブラジルの大統領選挙は、1985年の民主化以降、最大の危機的状況の下で行われていると言っても過言ではない。大規模汚職に端を発した大統領の罷免に続く政治危機と、不況からの回復のさなか、新興国通貨安に見舞われた経済危機の中にあるからだ。
それだけに「未来の国ブラジル」と言われ続けてきた南米の大国にとって、今回の選挙は再建への道筋を決する重要な選挙戦であるはずだ。しかし、当初から有力候補者が定まらず、民主化以降の選挙の中で希にみる不透明さが際立ち、これがまたレアルの通貨安を招いてきた。

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