政権奪還を目指す「左派」と「極右」が争う「ブラジル大統領選挙」

執筆者:遅野井茂雄 2018年10月1日
カテゴリ: 国際 政治 社会
エリア: 中南米
「ブラジルのトランプ」と呼ばれる極右候補者ジャイル・ボルソナロ下院議員 
(C)AFP=時事
 

 10月7日に迫ったブラジルの大統領選挙は、1985年の民主化以降、最大の危機的状況の下で行われていると言っても過言ではない。大規模汚職に端を発した大統領の罷免に続く政治危機と、不況からの回復のさなか、新興国通貨安に見舞われた経済危機の中にあるからだ。

 それだけに「未来の国ブラジル」と言われ続けてきた南米の大国にとって、今回の選挙は再建への道筋を決する重要な選挙戦であるはずだ。しかし、当初から有力候補者が定まらず、民主化以降の選挙の中で希にみる不透明さが際立ち、これがまたレアルの通貨安を招いてきた。

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執筆者プロフィール
遅野井茂雄 筑波大学名誉教授。1952年松本市生れ。東京外国語大学卒。筑波大学大学院修士課程修了後、アジア経済研究所入所。ペルー問題研究所客員研究員、在ペルー日本国大使館1等書記官、アジア経済研究所主任調査研究員、南山大学教授を経て、2003年より筑波大学大学院教授、人文社会系長、2018年4月より現職。専門はラテンアメリカ政治・国際関係。主著に『試練のフジモリ大統領―現代ペルー危機をどう捉えるか』(日本放送出版協会、共著)、『現代ペルーとフジモリ政権 (アジアを見る眼)』(アジア経済研究所)、『ラテンアメリカ世界を生きる』(新評論、共著)、『21世紀ラテンアメリカの左派政権:虚像と実像』(アジア経済研究所、編著)、『現代アンデス諸国の政治変動』(明石書店、共著)など。
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