米朝交渉「5時間半」の内幕(中)「査察」vs.「終戦宣言」

ポンペオ国務長官(中央左)と金正恩党委員長(同右)の会談は、昼食をはさんで5時間半も続けられたのだが(『労働新聞』HPより)

 

 米国務省は10月2日、マイク・ポンペオ国務長官が同7日に北朝鮮を訪問すると発表した。これに関連し、ポンペオ長官は6日に日本に立ち寄って安倍晋三首相、河野太郎外相と会い,、7日に北朝鮮を訪問。その日のうちに韓国入りして文在寅(ムン・ジェイン)大統領や康京和(カン・ギョンファ)外相に訪朝結果を報告、8日には中国を訪問するとした。

 これは、これまでのポンペオ長官の訪朝に関連した日程とは異なったものだった。ポンペオ長官の3月31日から4月1日の1回目の訪朝は、CIA(米中央情報局)長官としての秘密訪朝だったので、関係国に立ち寄ることはなかった。

カテゴリ: 政治 軍事・防衛
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執筆者プロフィール
平井久志(ひらいひさし) ジャーナリスト。1952年香川県生れ。75年早稲田大学法学部卒業、共同通信社に入社。外信部、ソウル支局長、北京特派員、編集委員兼論説委員などを経て2012年3月に定年退社。現在、共同通信客員論説委員。2002年、瀋陽事件報道で新聞協会賞受賞。同年、瀋陽事件や北朝鮮経済改革などの朝鮮問題報道でボーン・上田賞受賞。 著書に『ソウル打令―反日と嫌韓の谷間で―』『日韓子育て戦争―「虹」と「星」が架ける橋―』(共に徳間書店)、『コリア打令―あまりにダイナミックな韓国人の現住所―』(ビジネス社)、『なぜ北朝鮮は孤立するのか 金正日 破局へ向かう「先軍体制」』(新潮選書)『北朝鮮の指導体制と後継 金正日から金正恩へ』(岩波現代文庫)など。
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