
「辞め方」も熟考した(C)AFP=時事
10月29日、アンゲラ・メルケル首相は記者会見で、12月に行われる「キリスト教民主同盟」(CDU)党首選挙に立候補しない旨表明した。併せてその際、2021年までの任期いっぱい首相職を務め、同年行われる予定の総選挙には立候補せず政界を引退する旨も明らかにした。
ここに至り、ついに13年に及ぶメルケル政権の終わりが宣言された。
メルケル首相がCDU党首に就任した時から数えれば18年のメルケル時代と言ってもいいかもしれない(2021年まで入れれば更に3年増える)。その間、ドイツの国力は大いに増し、メルケル首相は「欧州の盟主」とまで言われた。EU(欧州連合)におけるドイツの地位は他を圧し、ドイツの意向を無視してEUの舵取りはできないというのが現実である。

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