岩瀬昇のエネルギー通信 (90)

本日発動!:イラン原油輸入禁止「8カ国免除」で露呈した米「制裁」の実効性

これも中間選挙向けのパフォーマンスでしかなかったか(C)AFP=時事

 

 米国の「イラン核合意」離脱にともなう制裁再開が、いよいよ11月5日の米東部時間午前0時、日本時間では同日午後2時に発動される。

 それに先立ち、米国が「8カ国に対してイラン原油の輸入禁止を免除する」というニュースが流れている。

 筆者は、ドナルド・トランプ米大統領とサウジアラビア(以下サウジ)のムハンマド・ビン・サルマーン皇太子は似ている、両者とも「オオカミ少年」のような言動を恥ずかしいとも、論理的におかしいとも思わないようだ、との第一印象を持った。

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執筆者プロフィール
岩瀬昇(いわせのぼる) 1948年、埼玉県生まれ。エネルギーアナリスト。浦和高校、東京大学法学部卒業。71年三井物産入社、2002年三井石油開発に出向、10年常務執行役員、12年顧問。三井物産入社以来、香港、台北、2度のロンドン、ニューヨーク、テヘラン、バンコクの延べ21年間にわたる海外勤務を含め、一貫してエネルギー関連業務に従事。14年6月に三井石油開発退職後は、新興国・エネルギー関連の勉強会「金曜懇話会」代表世話人として、後進の育成、講演・執筆活動を続けている。著書に『石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか?  エネルギー情報学入門』(文春新書) 、『日本軍はなぜ満洲大油田を発見できなかったのか』 (同)、『原油暴落の謎を解く』(同)、最新刊に『超エネルギー地政学 アメリカ・ロシア・中東編』(エネルギーフォーラム)がある。
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