韓国大法院「元徴用工」判決の深刻度(下)

執筆者:平井久志 2018年11月7日
エリア: 朝鮮半島 日本
10月30日、河野太郎外相(左端)は李洙勲駐日韓国大使(右端)を外務省に呼び、抗議した (C)時事

 

 韓国における請求権協定の除外対象は、慰安婦問題、サハリン残留韓国人、在韓被爆者ということで整理できたと見られていたが、これを変えたのが2012年5月の大法院(日本の最高裁判所に該当)判決であった。

 日本のメディアの中には、この判決が盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権時代に任命された左派系判事によるものだ、という報道もあるが、これは少し的外れだろう。当時はむしろ保守系裁判官たちが多数派であった。韓国では、政治が救済できないものを司法が救済するということが多い。影響を与えたのはむしろ、2011年8月の憲法裁判所の決定であろう。

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執筆者プロフィール
平井久志 ジャーナリスト。1952年香川県生れ。75年早稲田大学法学部卒業、共同通信社に入社。外信部、ソウル支局長、北京特派員、編集委員兼論説委員などを経て2012年3月に定年退社。現在、共同通信客員論説委員。2002年、瀋陽事件報道で新聞協会賞受賞。同年、瀋陽事件や北朝鮮経済改革などの朝鮮問題報道でボーン・上田賞受賞。 著書に『ソウル打令―反日と嫌韓の谷間で―』『日韓子育て戦争―「虹」と「星」が架ける橋―』(共に徳間書店)、『コリア打令―あまりにダイナミックな韓国人の現住所―』(ビジネス社)、『なぜ北朝鮮は孤立するのか 金正日 破局へ向かう「先軍体制」』(新潮選書)『北朝鮮の指導体制と後継 金正日から金正恩へ』(岩波現代文庫)など。
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