続々台頭する右派政権でさらに混迷深める「中南米諸国」の課題

執筆者:遅野井茂雄 2018年11月28日
エリア: 北米 中南米 日本
日本を含む先進諸国は認めていないが、先の大統領選結果で来年1月には2期目に入るベネズエラのマドゥロ大統領

 

 極右候補が勝利した10月のブラジルの大統領選挙結果に見られたように、中南米地域全体で左派勢力が大幅に後退し、危機が深刻化するベネズエラやニカラグアの反米政権はもとより、安定を維持してきたボリビアの左派政権にも孤立感が深まりつつある。

 だが、左派が退潮し、総じて保守化が進み、親米政権が多数を占めるに至ったものの、課題の解決に向けて強い指導力を発揮する国や指導者の不在が特徴的で、課題は漂流し、深刻度を増している。

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執筆者プロフィール
遅野井茂雄 筑波大学名誉教授。1952年松本市生れ。東京外国語大学卒。筑波大学大学院修士課程修了後、アジア経済研究所入所。ペルー問題研究所客員研究員、在ペルー日本国大使館1等書記官、アジア経済研究所主任調査研究員、南山大学教授を経て、2003年より筑波大学大学院教授、人文社会系長、2018年4月より現職。専門はラテンアメリカ政治・国際関係。主著に『試練のフジモリ大統領―現代ペルー危機をどう捉えるか』(日本放送出版協会、共著)、『現代ペルーとフジモリ政権 (アジアを見る眼)』(アジア経済研究所)、『ラテンアメリカ世界を生きる』(新評論、共著)、『21世紀ラテンアメリカの左派政権:虚像と実像』(アジア経済研究所、編著)、『現代アンデス諸国の政治変動』(明石書店、共著)など。
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