中国が世界に広める「インターネット統治権」とは?
「これは中国が関与している」
2018年末、日本を訪れていた海外のサイバーセキュリティ専門家は、そう言って私にある画像を見せてくれた。画像は、世界最大手ホテルチェーン・米「マリオット・インターナショナル」の顧客データが、12月16日に売りに出されたことを示すものだった。
狙われるべくして狙われたマリオット
マリオットが顧客データの流出を公表したのは、昨年11月のことだ。日本でも大きなニュースになったが、最大で3億8000万人分の個人情報が流出し、大量のパスポート番号なども盗まれたという。社員のパソコンにマルウェアが仕掛けられたことで盗み出されたこうした個人情報が、ダーク(闇)ウェブのロシア人掲示板で売られていたと、この専門家は説明した。
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