中国が世界に広める「インターネット統治権」とは?

昨年3月から政府公認の「VPN」しか使用できなくなった(C)AFP=時事

 

「これは中国が関与している」

 2018年末、日本を訪れていた海外のサイバーセキュリティ専門家は、そう言って私にある画像を見せてくれた。画像は、世界最大手ホテルチェーン・米「マリオット・インターナショナル」の顧客データが、12月16日に売りに出されたことを示すものだった。

狙われるべくして狙われたマリオット

 マリオットが顧客データの流出を公表したのは、昨年11月のことだ。日本でも大きなニュースになったが、最大で3億8000万人分の個人情報が流出し、大量のパスポート番号なども盗まれたという。社員のパソコンにマルウェアが仕掛けられたことで盗み出されたこうした個人情報が、ダーク(闇)ウェブのロシア人掲示板で売られていたと、この専門家は説明した。

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執筆者プロフィール
山田敏弘 ジャーナリスト、ノンフィクション作家、翻訳家。講談社、ロイター通信社、ニューズウィーク日本版などを経て、米マサチューセッツ工科大学(MIT)のフルブライト研究員として国際情勢やサイバー安全保障の研究・取材活動に従事。帰国後の2016年からフリーとして、国際情勢全般、サイバー安全保障、テロリズム、米政治・外交・カルチャーなどについて取材し、連載など多数。テレビやラジオでも解説を行う。訳書に『黒いワールドカップ』(講談社)など、著書に『モンスター 暗躍する次のアルカイダ』(中央公論新社)、『ハリウッド検視ファイル トーマス野口の遺言』(新潮社)、『ゼロデイ 米中露サイバー戦争が世界を破壊する』(文芸春秋)など多数ある。
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