人類「火星滞在」に警鐘「宇宙模擬実験」の驚愕体験レポート(下)

執筆者:フォーサイト編集部 2019年2月11日
タグ: 日本
エリア: 北米 アジア その他
実験は2月23日から(村上さん提供、以下同)

 

 極地では日本的な言語体系から生まれてくる発想が人を救うのではないか――。その仮説を検証するため、MDRS基地での2週間の模擬実験に「チームアジア」で臨んだ村上祐資(40)さん。

 だが、実験も半ばの8日目、トラブルが起きた。

タンクに白いロウのようなもの

問題が発覚したタンク

「水を保管していた屋外のタンクに白いロウのようなものが浮いていると分かったのです。しかも、その水を2日間、気づかずに飲んでいた。体の不調を訴えるクルーはいませんでしたが、地球側に報告したところ、その水は飲まないようにと言われ、補給が来ることになった。ただ、補給するにもタンクが汚染され、タンクを洗うにも宇宙服を着なければならず、宇宙服を着た状態ではタンクの中に入れない。タンクを室内に移動させるスペースもない。地球側は、後のことは僕らに任せるということでした」

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