バノン元首席戦略官の「思想」は今後のアメリカをどう動かすのか (C)AFP=時事

 

 ドナルド・トランプ米大統領当選の立役者である元首席戦略官スティーブ・バノンが、3月上旬来日した。2017年8月にホワイトハウスを去った後は、欧州や南米でポピュリズム政治家を支援する運動を続け、今や国境を超えて世界のポピュリズム運動の教祖的な存在となった。

 今回の来日でも、中国という「外からの脅威」と「大衆の救済」いうポピュリズム・メッセージを強烈に発し続けた。世界と米国はどこに向かうのか。その手掛かりとなるバノン思想の「今」を、東京での講演や本人へのインタビューを通して分析したい。

カテゴリ: 政治 社会 軍事・防衛
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執筆者プロフィール
杉田弘毅(すぎたひろき) ジャーナリスト・明治大学特任教授。1957年生まれ。一橋大学を卒業後、共同通信社でテヘラン支局長、ワシントン特派員、ワシントン支局長、論説委員長などを経て現在客員論説委員。多彩な言論活動で国際報道の質を高めたとして、2021年度日本記者クラブ賞受賞。BS朝日「日曜スクープ」アンカー兼務。安倍ジャーナリスト・フェローシップ選考委員、国際新聞編集者協会理事などを歴任。著書に『検証 非核の選択』(岩波書店)、『アメリカはなぜ変われるのか』(ちくま新書)、『入門 トランプ政権』(共同通信社)、『「ポスト・グローバル時代」の地政学』(新潮選書)、『アメリカの制裁外交』(岩波新書)『国際報道を問いなおす』(ちくま新書)など。
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