前「維新議員」暴言の裏で進むロシア軍の北方領土「戦闘準備」

執筆者:名越健郎 2019年5月17日
エリア: ロシア 日本
ロシアのネット上で公表された、択捉島の師団駐屯地の新しい軍兵舎

 

 北方領土へのビザなし交流訪問団に参加し、酒に酔って「戦争でこの島を取り返すことは賛成ですか、反対ですか」などと元島民に迫った丸山穂高衆院議員(日本維新の会を除名)の暴言は、「専守防衛」という戦後の国是を否定する暴言であり、これまで積み重ねたビザなし交流の努力を踏みにじるものだった。「2島」引き渡し拒否の口実を探すロシア側がこれを利用し、さらに強硬姿勢で臨む恐れもある。

 一方で、北方領土を実効支配するロシアは近年、国後、択捉への軍事力近代化を進め、島の「要塞化」を図っていることも見逃せない。

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執筆者プロフィール
名越健郎 1953年岡山県生れ。東京外国語大学ロシア語科卒業。時事通信社に入社、外信部、バンコク支局、モスクワ支局、ワシントン支局、外信部長を歴任。2011年、同社退社。現在、拓殖大学海外事情研究所教授。国際教養大学東アジア調査研究センター特任教授。著書に『クレムリン秘密文書は語る―闇の日ソ関係史』(中公新書)、『独裁者たちへ!!―ひと口レジスタンス459』(講談社)、『ジョークで読む国際政治』(新潮新書)、『独裁者プーチン』(文春新書)、『北方領土はなぜ還ってこないのか』(海竜社)など。
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