屈した日本と戦う中国「対米貿易摩擦」への異なる対応

執筆者:大西康之 2019年6月6日
エリア: 北米 アジア
米中貿易摩擦について長期戦も辞さない構えを示した中国の魏鳳和国務委員兼国防相 
(C)EPA=時事

 

 米政府は5月15日、米国企業に対し、中国の通信機器大手「華為技術(ファーウェイ・テクノロジーズ)」への輸出を事実上、禁止した。カナダでのファーウェイ副会長逮捕を含め、摩擦は過熱するばかりだ。

 現在の米中ハイテク摩擦は、一方の主語である中国を日本に置き換えると、1989年の日米構造協議を軸とする日米貿易摩擦と酷似する。半導体に代表される日本のハイテク産業は、それをきっかけに凋落したが、徹底抗戦する中国は日本とは別の道を辿りそうだ。

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執筆者プロフィール
大西康之(おおにしやすゆき) 経済ジャーナリスト、1965年生まれ。1988年日本経済新聞に入社し、産業部で企業取材を担当。98年、欧州総局(ロンドン)。日本経済新聞編集委員、日経ビジネス編集委員を経て2016年に独立。著書に『GAFAMvs.中国Big4 デジタルキングダムを制するのは誰か?』(文藝春秋)、『起業の天才! 江副浩正 8兆円企業リクルートをつくった男』(東洋経済新報社)、『東芝解体 電機メーカーが消える日』 (講談社現代新書)、『稲盛和夫最後の闘い~JAL再生に賭けた経営者人生』(日本経済新聞社)、『ロケット・ササキ ジョブズが憧れた伝説のエンジニア・佐々木正』(新潮文庫) 、『流山がすごい』(新潮新書)などがある。
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