「最高益」なのに「株下落」で分かる「パナソニック」「ソニー」の悪循環

執筆者:杜耕次 2019年10月8日
エリア: 北米 アジア
左=パナソニックHP、右=ソニーHP
 

 リーマン・ショックで日本のエレクトロニクス産業が総崩れとなり、「第2の敗戦」と呼ばれたのは10年前。「サムスン電子」や「LGエレクトロニクス」など韓国勢に薄型テレビの世界市場の主導権を奪われたのは、象徴的な事例だった。

 プラズマや液晶パネルを含むテレビ事業の巨額損失を主因に、2012年3月期には「パナソニック」が7722億円、「ソニー」が4567億円の連結最終赤字を計上した。両社の経営トップは退場を迫られ、それぞれの後継者によって会社を半ば解体するという、熾烈なリストラによってようやく業績は回復。2019年3月期は共に最高益を更新するに至った。

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