キーマンが暴露したウクライナ疑惑「クレイジー」な内幕――決定的「冒頭陳述」全訳(上)

執筆者:藤原朝子 2019年10月30日
エリア: 北米 ヨーロッパ
「疑惑」が「事実」に変わりつつある(C)AFP=時事

 

 現在、米下院で行われているウクライナ疑惑を巡る弾劾調査は、10月22日に行われたウィリアム・テイラー駐ウクライナ代理大使(72)の証言によって、新しいフェーズに突入した。

 ウクライナ疑惑は、ドナルド・トランプ米大統領がウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領との7月25日の電話会談で、軍事支援と引き換えに政敵のジョー・バイデン前副大統領父子を捜査するよう圧力をかけたとされるもの。これに対して、ホワイトハウスは、あくまでも「捜査と軍事支援は“交換条件(quid pro quo)”ではなかった」として事態の収拾を図ってきた。

カテゴリ: 政治 軍事・防衛
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執筆者プロフィール
藤原朝子(ふじわらともこ) 学習院女子大学非常勤講師。国際政治ニュース解説者。慶應大学法学部政治学科卒。ロイター通信、フォーリン・アフェアーズ誌(日本語版)などを経て現職。米ドラマ『ハウス・オブ・カード/野望の階段』日本語監修なども務める。訳書に『米中戦争前夜――新旧大国を衝突させる歴史の法則と回避のシナリオ』『シフト――2035年、米国最高情報機関が予測する驚愕の未来』『撤退するアメリカと「無秩序」の世紀ーーそして世界の警察はいなくなった 』(いずれもダイヤモンド社)など。
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