「霞が関」に発想の大転換を迫る「デジタル規制改革」の実現性

執筆者:磯山友幸 2019年12月11日
タグ: 日本 人手不足
エリア: アジア
行政改革推進本部規制改革チームの座長・小林史明衆議院議員の公式サイトより

 

 「時代遅れの規制がそのまま残され、新たなチャレンジやイノベーションを阻んできた」

 自民党の行政改革推進本部規制改革チーム(座長・小林史明衆議院議員)が、規制のあり方を根本から問い直す提言を11月末にまとめ、政府に申し入れた。デジタル技術とデータを基礎にした新たな経済社会に急速に変わっている中で、旧来型の規制のあり方が、時代にそぐわなくなっている、というのである。

「結果」を重視

 規制改革チームが象徴的な例として掲げているのが、安全点検などの規制ルールのあり方。例えば、高圧ガス保安法などによる安全点検を定めた規制では、年に1度操業を停止し、都道府県による法定の保安検査を実施することが定められてきたが、2017年4月からIoT(モノのインターネット)やビッグデータの活用など新技術を導入し、さらにリスクマネジメント体制などを整備した事業所を「スーパー認定事業所」として、連続運転期間を長く認める規制改革を実施した。年に1度、目視などによるアナログ検査を実施するよりも、高度なセンサーによって常時監視している方が、安全確保という「目的」に合致するというわけだ。こうした規制が様々な業界に数多く存在し、それがイノベーションを阻害している、というのである。

カテゴリ: 政治
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執筆者プロフィール
磯山友幸 1962年生れ。早稲田大学政治経済学部卒。87年日本経済新聞社に入社し、大阪証券部、東京証券部、「日経ビジネス」などで記者。その後、チューリヒ支局長、フランクフルト支局長、東京証券部次長、「日経ビジネス」副編集長、編集委員などを務める。現在はフリーの経済ジャーナリスト。著書に『2022年、「働き方」はこうなる』 (PHPビジネス新書)、『国際会計基準戦争 完結編』、『ブランド王国スイスの秘密』(以上、日経BP社)、共著に『株主の反乱』(日本経済新聞社)、『破天荒弁護士クボリ伝』(日経BP社)、編著書に『ビジネス弁護士大全』(日経BP社)、『「理」と「情」の狭間――大塚家具から考えるコーポレートガバナンス』(日経BP社)などがある。
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