独選「大人の必読マンガ」案内 (18)

「部活マンガの完成形」が問う進歩と停滞:河合克敏『帯をギュッとね!』

執筆者:高井浩章 2019年12月30日
カテゴリ: カルチャー
エリア: アジア

 令和元年が暮れ、いよいよオリンピックイヤー、2020年が迫ってきた。本コラムでも『SLAM DANK』(井上雄彦、集英社)以来、1年ぶりにスポーツマンガを取り上げたい。

柔道漫画の黄金期

 『帯をギュッとね!』(小学館、以下『帯ギュ』)は河合克敏の連載デビュー作にして代表作だ。『週刊少年サンデー』上の連載期間は1989年新年号から1995年まで。完結から20年以上の時を経てもストーリー、絵柄とも全く「古さ」を感じさせない時代を超えた傑作だ。

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執筆者プロフィール
高井浩章 1972年生まれ。経済記者・デスクとして20年超の経験があり、金融市場や国際ニュースなどお堅い分野が専門だが、実は自宅の本棚14本の約半分をマンガが占める。インプレス・ミシマ社の共同レーベル「しごとのわ」から出した経済青春小説『おカネの教室 僕らがおかしなクラブで学んだ秘密』がヒット中。 noteの連載はこちら→https://note.mu/hirotakai ツイッターアカウントはこちら→https://twitter.com/hiro_takai
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