再選を目指すトランプ大統領の「カーター化」リスク

執筆者:足立正彦 2020年4月15日
エリア: 北米
ホワイトハウスから連日こうしたブリーフィングを行うことで「戦時大統領」をよりアピールしている(ホワイトハウス公式ツイッターより)
 

【ワシントン発】 ほんの2カ月半あまり前の2月4日、ドナルド・トランプ大統領は、米議会上下両院合同本会議で就任後3度目となる一般教書演説を行い、堅調な米国経済を自らの実績の1つとして有権者に誇示した。

 そして翌5日には「ウクライナ疑惑」を巡る上院における弾劾裁判での無罪評決が下され、主要メディアや世論調査会社による各種世論調査結果でも、大統領支持率に改善基調が明らかになっていることが次々に判明し、トランプ大統領は再選に向けて順調な流れの中に身を置いていた。

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執筆者プロフィール
足立正彦(あだちまさひこ) 住友商事グローバルリサーチ株式会社シニアアナリスト。1965年生まれ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より、住友商事グローバルリサーチにて、シニアアナリストとして米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当し、17年10月から米州住友商事ワシントン事務所に勤務、20年4月に帰国して現職。
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