「人手不足」と外国人 (51)

「コロナ禍」の陰で「日本語学校」悪質極まる「人権侵害」の闇を追う(下)

執筆者:出井康博 2020年5月21日
タグ: 日本
エリア: アジア
帰国することもできず、途方に暮れていたベトナム人留学生のクオン君(筆者撮影、以下同)
 

「セントメリー日本語学院」(以下、セントメリー)が「成績証明書」や「出席証明書」の発給を拒んだ結果、多くの留学生たちが希望する進学や就職を果たせなかった。日本語学校を監督すべき立場の行政はどう考えるのか。

 セントメリーは筆者の取材に対し、こう回答している。

〈各種証明書の発行は在学生から請求が有る場合に、県学事課と入国管理局の指導のうえ発行しています。〉

 発行を拒否したのも、栃木県や法務省入管当局の指導があったからだというのだ。本当にそうなのか。

カテゴリ: 経済・ビジネス 社会
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執筆者プロフィール
出井康博(いでいやすひろ) 1965年、岡山県生れ。ジャーナリスト。早稲田大学政治経済学部卒。英字紙『日経ウィークリー』記者、米国黒人問題専門のシンクタンク「政治経済研究ジョイント・センター」(ワシントンDC)を経てフリーに。著書に、本サイト連載を大幅加筆した『ルポ ニッポン絶望工場」(講談社+α新書)、『長寿大国の虚構 外国人介護士の現場を追う』(新潮社)、『松下政経塾とは何か』(新潮新書)など。最新刊は『移民クライシス 偽装留学生、奴隷労働の最前線』(角川新書)
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