「人手不足」と外国人 (54)

アベノミクス継承「菅政権」は「留学生30万人計画」の悲劇防げるか(上)

執筆者:出井康博 2020年9月23日
エリア: アジア
評価すべき「功」もあるが、やはり大きな「罪」を残したまま去る(C)時事
 

 憲政史上最長の7年8カ月に及んだ第2次安倍晋三政権が終わった。

 同政権の下、急速に進んだのが外国人労働者の受け入れだった。日本で働く外国人の数は2019年10月時点で約166万人に達し、政権発足時から約100万人も増加した。近年の人手不足が影響してのことである。

 増えた外国人は労働者だけではない。日本で「移民」となる資格を得る外国人も増えている。安倍政権は移民の受け入れに舵を切り、この国のかたちを変え始めた「開国政権」として、歴史に名を刻むことになるかもしれない。

カテゴリ: 政治
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執筆者プロフィール
出井康博(いでいやすひろ) 1965年、岡山県生れ。ジャーナリスト。早稲田大学政治経済学部卒。英字紙『日経ウィークリー』記者、米国黒人問題専門のシンクタンク「政治経済研究ジョイント・センター」(ワシントンDC)を経てフリーに。著書に、本サイト連載を大幅加筆した『ルポ ニッポン絶望工場」(講談社+α新書)、『長寿大国の虚構 外国人介護士の現場を追う』(新潮社)、『松下政経塾とは何か』(新潮新書)など。最新刊は『移民クライシス 偽装留学生、奴隷労働の最前線』(角川新書)
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