岩瀬昇のエネルギー通信 (343)

ミャンマー「重要プロジェクト」にここまで食い込む「中国とタイ」

執筆者:岩瀬昇 2021年2月4日
エリア: アジア
ミャンマー西部と中国を結ぶ天然ガスパイプライン。「一帯一路」のインフラ作りが進んで行く(C)EPA=時事

 

 2021年2月1日、ミャンマーでクーデターが発生した。

 米国を始めとする西側諸国は一斉に非難し、拘束されたアウン・サン・スー・チー国家顧問やウィン・ミン大統領などの早期解放を要求している。一方、大敗を喫した昨年11月の総選挙は不正だったと主張してクーデターを起こし、全権を掌握したミン・アウン・スライン国軍総司令官は「1年間の非常事態宣言」を発令、譲る気配はまったくない。

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執筆者プロフィール
岩瀬昇(いわせのぼる) 1948年、埼玉県生まれ。エネルギーアナリスト。浦和高校、東京大学法学部卒業。71年三井物産入社、2002年三井石油開発に出向、10年常務執行役員、12年顧問。三井物産入社以来、香港、台北、2度のロンドン、ニューヨーク、テヘラン、バンコクの延べ21年間にわたる海外勤務を含め、一貫してエネルギー関連業務に従事。14年6月に三井石油開発退職後は、新興国・エネルギー関連の勉強会「金曜懇話会」代表世話人として、後進の育成、講演・執筆活動を続けている。著書に『石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか?  エネルギー情報学入門』(文春新書) 、『日本軍はなぜ満洲大油田を発見できなかったのか』 (同)、『原油暴落の謎を解く』(同)、最新刊に『超エネルギー地政学 アメリカ・ロシア・中東編』(エネルギーフォーラム)がある。
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