岩瀬昇のエネルギー通信 (346)

北米でも大寒波来襲で改めて問う「停電リスクに耐えられるか?」

執筆者:岩瀬昇 2021年2月16日
エリア: 北米
再生可能エネルギーはコストと安定供給に難がある。トレードオフから目を逸らすことはできないが(写真はイメージ)

 

 昨年末から今年初めにかけて、日本の電力逼迫の一因となった北極圏からの寒波が米国を襲っており、南部テキサス州の電力供給も逼迫の度を強めるだろうと『フィナンシャル・タイムズ』(FT)が伝えた。

 いろいろと考えさせられるニュースだ。

 筆者は本欄に『「LNGスポット」寒波で高騰「日本停電」可能性と理由』(2021年1月13日)を寄稿し、LNG(液化天然ガス)は「コモディティ化」の「入り口」に立っているが完全とは言えないので、来冬以降も同じことが起こりうるだろう、と申し上げた。

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執筆者プロフィール
岩瀬昇(いわせのぼる) 1948年、埼玉県生まれ。エネルギーアナリスト。浦和高校、東京大学法学部卒業。71年三井物産入社、2002年三井石油開発に出向、10年常務執行役員、12年顧問。三井物産入社以来、香港、台北、2度のロンドン、ニューヨーク、テヘラン、バンコクの延べ21年間にわたる海外勤務を含め、一貫してエネルギー関連業務に従事。14年6月に三井石油開発退職後は、新興国・エネルギー関連の勉強会「金曜懇話会」代表世話人として、後進の育成、講演・執筆活動を続けている。著書に『石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか?  エネルギー情報学入門』(文春新書) 、『日本軍はなぜ満洲大油田を発見できなかったのか』 (同)、『原油暴落の謎を解く』(同)、最新刊に『超エネルギー地政学 アメリカ・ロシア・中東編』(エネルギーフォーラム)がある。
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