「レッドライン」越えた金正恩のICBM「正面突破戦略」(下)

3月11日に報じられた、金正恩党総書記の西海衛星発射場視察(写真)までは、「軍事偵察衛星発射」というカモフラージュがあったのだが(『労働新聞』HPより)
カモフラージュから正面突破へ――北朝鮮の戦略転換の裏には、“核放棄をしたからウクライナは侵攻された”という情勢理解と、国連安保理の追加制裁はないという読みがある。核・ミサイルこそが体制保証の切り札という認識を強くしている可能性が高い。

 韓国の『聯合ニュース』は3月27日、韓国軍と韓国政府の複数の消息筋の話として、米韓当局は北朝鮮が3月24日に発射したミサイルを分析した結果、発射されたのは「火星17」ではなく、2017年に発射実験に成功した「火星15」であると結論付けた、と報じた。しかし、日本政府や韓国の情報機関は、現時点ではこの見解に同意しておらず、見方は分かれたままである。

カテゴリ: 政治 軍事・防衛
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執筆者プロフィール
平井久志 ジャーナリスト。1952年香川県生れ。75年早稲田大学法学部卒業、共同通信社に入社。外信部、ソウル支局長、北京特派員、編集委員兼論説委員などを経て2012年3月に定年退社。現在、共同通信客員論説委員。2002年、瀋陽事件報道で新聞協会賞受賞。同年、瀋陽事件や北朝鮮経済改革などの朝鮮問題報道でボーン・上田賞受賞。 著書に『ソウル打令―反日と嫌韓の谷間で―』『日韓子育て戦争―「虹」と「星」が架ける橋―』(共に徳間書店)、『コリア打令―あまりにダイナミックな韓国人の現住所―』(ビジネス社)、『なぜ北朝鮮は孤立するのか 金正日 破局へ向かう「先軍体制」』(新潮選書)『北朝鮮の指導体制と後継 金正日から金正恩へ』(岩波現代文庫)など。
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